丸山真男が、日本のジャーナリズムには、政局報道はあって、政治報道はないと喝破されているが、
新聞によっては、どの政治家とどの政治家が、会食して、どーのこーのと批評、評論をベースにしない、実につまらない記事に遭遇する事がある。
著者は、新聞記者であったようだ。
この『平成デモクラシー史』は、新書ではあるが、アカデミックや学問的とは少し違った、政治の読み物として面白い本となっている。
幾ばくかの分析も加えられている。
官僚主導から政治家による政治主導の政治へのチャレンジを基調に、与野党の共通の基盤のシステム構築の様子を統一感がある感じで、政治家の肉声を交え、つまらない政局報道とは画した形で、平成の政治権力を巡る人間ドラマが、読みやすい形で提供されている。
なので、橋本龍太郎首相から現在までの政治を、「政治改革」をキーワードに、おさらいできます。
非常に大分であるが、スラスラ読めます。